2021.04.09 更新

物損事故で保険を使うべきか

相談者(困り顔)

交通事故の物損で、自分の保険を使った方がよいのか分かりません

弁護士

保険料がいくら上がるのかを確認してから決めましょう

保険を使った場合に保険料がいくら上がるのかの試算を、ご自身の保険会社の担当者にお願いしましょう。
そして、保険を使わなかった場合の手出し金額と比較して、損得勘定をする必要があります。

特に過失割合がある場合は、少しややこしい話になるので、以下で解説します。
過失割合とは、交通事故が起きたことについての双方の落ち度の割合です。合計を100%として「●%:▲%」というように表します。

物損では、自分の過失割合の分は、相手方に請求することができません。

たとえば、自分と相手の過失割合が「10%:90%」で、自分の車の修理代が30万円の場合、相手に請求できる修理代は30万円✕90/100=27万円にとどまります。

また、相手の車の損害のうち自分の過失割合分の請求を受けることになります。たとえば、相手の車の修理代が100万円の場合、相手方から100万円✕10/100=10万円の支払いをしなければなりません。

このような場合、自分の保険を使わない場合は、自分の車の修理代の不足分30万円-27万円=3万円の手出しを自分でしなければならず、相手に支払わなければならない修理代10万円と合わせると13万円の出費になります。

他方、自分の保険を使う場合、3万円は車両保険から、10万円は対物賠償保険から出ることになり、自分の出費はありませんが、そのかわり保険料が上がってしまいます。

ですので、この例では、保険を使った場合に上がる保険料の合計額が13万円より多いか少ないかを考える必要があります。

なお、上がる保険料の金額を相手方に請求することはできません。

このページの執筆者
弁護士 深田茂人(大分県弁護士会所属、登録番号33161)
大分市城崎町の深田法律事務所代表。
弁護士歴15年、交通事故の相談を800件以上担当してきました。交通事故被害者と保険会社の情報格差をなくしたいと思い、当サイトにて執筆しています。