物損事故で保険を使うべきか

更新日:2021年12月06日

執筆者:弁護士 深田 茂人

交通事故被害者が損をしないための情報を手軽に得られるように、「交通事故お役立ち手帳」サイトを運営・執筆しています。そのコンセプトに賛同する全国の交通事故に詳しい弁護士とともに、無料相談にも対応しています。弁護士歴18年、交通事故相談担当1000件以上、大分県弁護士会所属(登録No33161)。

執筆者プロフィール

相談者(困り顔)
交通事故の物損で、自分の保険を使った方がよいのか分かりません
弁護士
保険料がいくら上がるのかを確認してから決めましょう
保険を使った場合に保険料がいくら上がるのかの試算を、ご自身の保険会社の担当者にお願いしましょう。

そして、保険を使わなかった場合の手出し金額と比較して、損得勘定をする必要があります。

特に過失割合がある場合は、少しややこしい話になるので、具体例で説明します。
過失割合とは、交通事故が起きたことについての双方の落ち度の割合です。合計を100%として「●%:▲%」というように表します。)

【具体例】
過失割合 自分10%:相手90%
自車の修理代 30万円
相手車の修理代 100万円

ご自身の車の損害のうち、自分の過失割合の分は、相手に請求することができません。

そのため、相手に請求できる自車の修理代は、
30万円✕90%=27万円
になります。

また、相手の車の損害のうち、自分の過失割合の分の請求を受けることになります。

そのため、相手車の修理代のうち、
100万円✕10%=10万円
を支払わなければなりません。

自分の保険を使わない場合は、自車の修理代の不足分の3万円(=30万円-27万円)を手出ししなければならず、相手に支払わなければならない修理代10万円と合わせると、13万円の出費になります。

他方、自分の保険を使う場合、3万円は車両保険から、10万円は対物賠償保険から出ることになり、自分の出費はありませんが、そのかわり保険料が上がってしまいます。

ですので、この例では、保険を使った場合に上がる保険料の合計額が13万円より多いか少ないかを考える必要があります。

なお、上がる保険料の金額を相手に請求することはできません。

福井地方裁判所武生支判平成14年3月12日判決
「保険掛金アップ分の損害(原告主張額一一万三六八〇円)については、このような保険料差額は損害発生の不確定性や被害者の意思に依存しているなどからみて本件事故と相当因果関係のある損害であるとは認め難い。」
このページの執筆者
弁護士 深田茂人

弁護士 深田茂人
大分県弁護士会所属
登録番号33161

大分市城崎町の深田法律事務所代表。
弁護士歴18年、交通事故の相談を1000件以上担当してきました。交通事故被害者と保険会社の情報格差をなくしたいと思い、当サイトにて執筆しています。

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