2021.04.09 更新

死亡事故

交通事故により、ご家族を亡くされた方には、謹んでお悔やみ申し上げます。
大変なご心痛のことと思いますが、加害者側の保険会社と話をするにあたっては、次のことを知っておいてください。

  • 保険会社に請求すべきお金は3つあります。
  • 保険会社の提示する金額ではなく、弁護士基準の金額で話し合いましょう。
以下、解説いたします。

なお、ご遺族が事故後の各場面でとるべき対応については、死亡事故の遺族の対応のページをご覧ください。

3つの請求すべきお金

交通事故でお亡くなりになった場合、加害者側の保険会社に請求すべきお金には、次の3つがあります。

  • 死亡慰謝料
    お亡くなりになったことに対して、加害者がおわびをするためのお金
  • 死亡逸失利益
    将来得られるはずであった収入分のお金
  • 葬儀費用
    葬儀にかかったお金

金額の計算方法について解説いたします。

弁護士基準で計算しましょう

保険会社が提示する金額は、会社内部のマニュアルで計算したものにすぎず、「支払い額をこの金額に抑えたい」という保険会社の単なる希望でしかありません。

被害者としては、金額が最も高くなる「弁護士基準」で計算し、保険会社と金額について話し合うことが大切です。

弁護士基準と任意保険基準の表グラフ

弁護士基準について詳しく知りたい方はこちら

死亡慰謝料・死亡逸失利益・葬儀費用について、弁護士基準による具体的な計算方法を解説します。

死亡慰謝料

死亡慰謝料とは、お亡くなりになったことに対して、加害者がおわびをするためのお金です。
弁護士基準では、以下のとおり、被害者の家庭内でのお立場によって金額が決められています。

家族の生活費の大部分を稼いでいた人:2800万円
家事や子育てをしていた親:2500万円
父母や兄弟に仕送りなどをしていた人:2500万円
独身者・子供・高齢者など:2000~2500万円

詳しくは死亡慰謝料のページをご覧ください

死亡逸失利益

死亡逸失利益とは、将来得られるはずであった収入分のお金です。
仕事の収入分である「稼働逸失利益」と、年金収入分である「年金の逸失利益」があります。

死亡逸失利益=稼働逸失利益+年金の逸失利益

それぞれについて解説します。

稼働逸失利益

被害者は、無職の高齢者等以外は、事故に遭わなければ、将来も働いて収入を得ていたと考えられます。
その収入分を「稼働逸失利益」として保険会社に請求できます。

弁護士基準の計算方法は、次のとおりです。

年収×(100%-生きていたら生活費に使った割合)×生きていたら働いたであろう年数のライプニッツ係数

*生きていたら生活費に使った割合
<男性>
扶養家族なし:50%
扶養家族1人:40%
扶養家族2人以上:30%
<女性>
30%

*生きていたら働いたであろう年数
原則として67歳までの年数。
ただし、高齢者の場合は平均余命までの2分の1の年数。

詳しくは死亡逸失利益のページをご覧ください

年金の逸失利益

被害者が年金受給中の高齢者や障がい者の場合、事故に遭わなければ、将来にわたって年金を受け取るはずであったと考えられます。
その年金収入分を「年金の逸失利益」として保険会社に請求できます。

弁護士基準の計算方法は、次のとおりです。

年金額×(100%-生きていたら本人が生活費に使った割合)×平均余命までの年数のライプニッツ係数

生きていたら本人が生活費として使った割合は、50~60%とされるケースが多いです。

詳しくは年金の死亡逸失利益のページをご覧ください

葬儀費用

葬儀業者に支払った費用、火葬・埋葬料、葬儀広告代、花代、弔問客に提供する食事代、お布施・読経・戒名・法名代、墓地・墓石費用、仏壇・位牌購入費用、49日までの法要代などを葬儀費用として請求できます。

弁護士基準では、原則として上限150万円です。

詳しくは葬儀費用のページをご覧ください

事故後に病院で治療を受けた場合

事故後に病院で治療を受けた場合は、上記の3つのお金のほかに、治療費などの以下のお金も請求できます。
詳しくは、それぞれのページで解説しています。

このページの執筆者
弁護士 深田茂人(大分県弁護士会所属、登録番号33161)
大分市城崎町の深田法律事務所代表。
弁護士歴15年、交通事故の相談を800件以上担当してきました。交通事故被害者と保険会社の情報格差をなくしたいと思い、当サイトにて執筆しています。