2021.07.07 更新

歩道も幅1m以上の路側帯も無い道路の端から1m以内を通行していた歩行者と車の事故の過失割合

このページでは、歩行者が、歩道も幅1m以上の路側帯(=道路端の白線内)も無い道路で、その道路の端から1m以内を通行していたときに、車によって被害に遭った事故の過失割合を調べることができます。

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事例No177 道路の側端での事故

歩道も幅1m以上の路側帯も無い道路の端から1m以内を通行していた歩行者と車の事故

歩道も幅1m以上の路側帯も無い道路の端から1m以内を通行していた歩行者と車(バイクや原付を含む)の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
0 100
0 100

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

歩行者は道路のどちら側を通行していましたか?
歩行者は12歳以下、65歳以上、身体障がい者(目・耳・足・平行機能)のいずれかでしたか?
歩行者のほかにも複数人が同じように通行していましたか?
歩行者は予測しづらい動きをしましたか(急なふらつきなど)?
車の速度は次のいずれですか?

過失割合の解説

歩行者は道路の側端を通行しています。
そして、車は、歩行者の側方を通過するときは、安全な間隔を保つか、徐行するかしなければなりません。
そのため、基本の過失割合は「歩行者:車=0%:100%」となります。

ただし、上の各質問のような個別の事情によっては、過失割合が変化します。
たとえば、歩行者は右側通行、車は左側通行しなければなりません。これは、歩行者と車は、対面交通によって互いを発見しやすくし、事故を防ぐ目的があるためです。
そのため、歩行者が左側通行をしていた場合は、歩行者に過失割合が生じます。ただし、道路の右側で工事をしていて右側通行が危険なときなどは、歩行者に過失割合は生じないと考えられます。
なお、上の質問に含まれてはいませんが、車は、道路外に出るために右折するなどの正当な理由も無く、右側を通行していた場合は、過失割合が大きくなる可能性があります。また、車は、歩行者の正常な交通を妨害するおそれがあるときは、右折または左折をしてはなりません。そのため、車の右左折時の事故の場合、その態様によっては、上記よりも車の過失割合が大きくなる可能性があります。

実際の裁判例としては、東京地方裁判所の昭和62年7月17日判決があります。
事故現場は、車道の幅員が約6.5mの歩道のない道路でした。
歩行者は、事故現場の道路の北側にある建物の前を、道路側端にある溝に沿って西方に向かって歩行していました。大型バスは、歩行者と対面して進行していました。そして、対向車である大型ダンプカーとすれ違う際、左に寄せたところ、左前部が歩行者に衝突しました。
判決では、歩行者:大型バス=0%:100%と判断されました。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

道路交通法第18条2項
「車両は、前項の規定により歩道と車道の区別のない道路を通行する場合その他の場合において、歩行者の側方を通過するときは、これとの間に安全な間隔を保ち、又は徐行しなければならない。」

同法第10条1項
「歩行者は、歩道又は歩行者の通行に十分な幅員を有する路側帯と車道の区別のない道路においては、道路の右側端に寄つて通行しなければならない。ただし、道路の右側端を通行することが危険であるときその他やむを得ないときは、道路の左側端に寄つて通行することができる。」

同法第18条1項
「車両は、車両通行帯の設けられた道路を通行する場合を除き、自動車及び原動機付自転車にあつては道路の左側に寄つて、軽車両にあつては道路の左側端に寄つて、それぞれ当該道路を通行しなければならない。ただし、追越しをするとき、第25条第2項若しくは第34条第2項若しくは第4項の規定により道路の中央若しくは右側端に寄るとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ないときは、この限りでない。」

同法第第25条の1
「車両は、歩行者又は他の車両等の正常な交通を妨害するおそれがあるときは、道路外の施設若しくは場所に出入するための左折若しくは右折をし、横断し、転回し、又は後退してはならない。」

このページの執筆者
弁護士 深田茂人(大分県弁護士会所属、登録番号33161)
大分市城崎町の深田法律事務所代表。
弁護士歴15年、交通事故の相談を800件以上担当してきました。交通事故被害者と保険会社の情報格差をなくしたいと思い、当サイトにて執筆しています。