2021.09.24 更新

歩道または幅1m以上の路側帯のある道路の車道での歩行者と車の事故の過失割合

歩道または幅1m以上の路側帯のある道路の車道での歩行者と車の事故

このページでは、歩行者が、歩道または幅1m以上の路側帯(=道路端の白線内)のある道路の車道で、車によって被害を受けた事故の過失割合を調べることができます(歩行者が車道を横断していた事故を除きます)。

弁護士

歩行者が車道を通行していた理由は次のいずれですか?(歩道または路側帯で工事等があったからではない場合、歩行者はどこを通行していましたか?)

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事例No172 車道での歩行者と車の事故(歩行等が工事中等)

歩道で工事等があったために車道を通行していた歩行者と車の事故

歩道または路側帯で工事等があったために車道を通行していた歩行者と車の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
10 90
10 90

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

歩道のある片側2車線(両側4車線)以上の道路でしたか?
夜(日没~日の出)でしたか?
人通りの多い場所・時間帯でしたか(日中の住宅街など)?
歩行者は5歳以下又は身体障がい者(目・耳・足・平行機能)でしたか?
歩行者のほかにも複数人が同じように通行していましたか?
歩行者は予測しづらい動きをしましたか(急なふらつきなど)?
車の速度は次のいずれですか?

過失割合の解説

歩行者は、道路工事等のため歩道や路側帯を通行できないとき、車道を通行できます。
とはいえ、車の通行を予定している車道ですので、歩行者も注意しなければなりません。
そのため、基本の過失割合は「歩行者:車=10%:90%」となります。
ただし、上の各質問のような個別の事情によっては、過失割合が変化します。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

道路交通法第10条2項
「歩行者は、歩道等と車道の区別のある道路においては、次の各号に掲げる場合を除き、歩道等を通行しなければならない。
一 車道を横断するとき。
二 道路工事等のため歩道等を通行することができないとき、その他やむを得ないとき。」
*「歩道等」とは、歩道又は歩行者の通行に十分な幅員を有する路側帯です(同条1項)。

事例No173 車道の端から1m以内での歩行者と車の事故(歩道等が工事中等でない)

歩道で工事等があったことが理由でなく車道の端から1m以内の車道を通行していた歩行者と車の事故

歩道または路側帯で工事等があったことが理由でなく車道の端から1m以内の車道を通行していた歩行者と車の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
20 80
20 80

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

歩道のある片側2車線(両側4車線)以上の道路でしたか?
夜(日没~日の出)でしたか?
人通りの多い場所・時間帯でしたか(日中の住宅街など)?
歩行者は5歳以下又は身体障がい者(目・耳・足・平行機能)でしたか?
歩行者のほかにも複数人が同じように通行していましたか?
歩行者は予測しづらい動きをしましたか(急なふらつきなど)?
車の速度は次のいずれですか?

過失割合の解説

歩行者は、道路工事等のため歩道や路側帯を通行できないときでなければ、車道を通行できません(道路交通法第10条2項)。
もっとも、車道上であっても歩道の近くは歩行者が出てくる可能性があり、車はそのような予測をしながら運転するべきといえます。また、歩行者は車に対して交通弱者といえます。
そのため、基本の過失割合は「歩行者:車=20%:80%」となります。
ただし、上の各質問のような個別の事情によっては、過失割合が変化します。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No174 車道の端から1m超離れた場所での歩行者と車の事故(歩道等が工事中等でない)

歩道または路側帯で工事等があったことが理由でなく車道の端から1m超離れた車道を通行していた歩行者と車の事故

歩道または路側帯で工事等があったことが理由でなく車道の端から1m超離れた車道を通行していた歩行者と車の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
30 70
30 70

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

歩道のある片側2車線(両側4車線)以上の道路でしたか?
夜(日没~日の出)でしたか?
人通りの多い場所・時間帯でしたか(日中の住宅街など)?
歩行者は5歳以下又は身体障がい者(目・耳・足・平行機能)でしたか?
歩行者のほかにも複数人が同じように通行していましたか?
歩行者は予測しづらい動きをしましたか(急なふらつきなど)?
車の速度は次のいずれですか?

過失割合の解説

歩行者は、道路工事等のため歩道や路側帯を通行できないときでなければ、車道を通行できません(道路交通法第10条2項)。そして、歩行者が歩道からより離れた車道上を通行することは、危険が増す行為といえます。
他方、車は、進路前方に十分に注意して、危険があればいつでも減速や停止するなどして事故を回避する必要があります。また、歩行者は車に対して交通弱者といえます。
そのため、基本の過失割合は「歩行者:車=30%:70%」となります。
ただし、上の各質問のような個別の事情によっては、過失割合が変化します。

実際の裁判例としては、東京地方裁判所の平成6年7月15日判決があります。
事故現場の道路は、車道部分が幅員6m、それぞれ片側幅員3mの1車線の直線道路でした。
10月下旬の午後5時40分ころ、軽貨物自動車の運転者は、対向車のライトに幻惑され、前方注視が困難となりながらも、減速せずに時速約45kmで漫然と進行しました。軽貨物自動車の反対車線側には幅員1.9mの歩道が設けられており、軽貨物自動車の走行車線側には歩道はないものの、幅員1m前後の路側帯が設けられていました。歩行者は、歩道や路側帯ではなく、軽貨物自動車の走行車線上を軽貨物自動車と同一方向に歩行していたところ、軽貨物自動車に衝突されました。衝突の位置は、車道の左側(路側帯の端)から約1.3m、道路中央線からは約1.7mの地点でした。
事故時は日の入りから45分経過していて、太陽光による明るさはなく、月明かりのみで、事故現場の脇には商店街の街路灯1基があるほかは照明設備はなく、走行する自動車からは車道上の歩行者等は発見しにくい状況でした。歩行者は77歳でした。
判決では、歩行者:軽貨物自動車=30%:70%と判断されました。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

このページの執筆者
弁護士 深田茂人(大分県弁護士会所属、登録番号33161)
大分市城崎町の深田法律事務所代表。
弁護士歴15年、交通事故の相談を800件以上担当してきました。交通事故被害者と保険会社の情報格差をなくしたいと思い、当サイトにて執筆しています。