2021.07.26 更新

道路外へ右折して出る単車と道路を直進している四輪自動車の事故の過失割合

このページでは、道路外へ右折して出る単車(バイクまたは原付)と道路を直進している四輪自動車の事故の過失割合を調べることができます。

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事例No605 四輪自動車と道路外へ右折する単車の事故

道路外へ右折して出る単車と道路を直進している四輪自動車の事故

道路外へ右折して出る単車と道路を直進している四輪自動車の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

単車 四輪自動車
70 30
70 30

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

歩道のある片側2車線以上の道路でしたか?
単車はウインカーなど右折の合図をしましたか?
単車は減速していましたか?
単車は事故の時点では右折を終えていましたか(ハンドルをまっすぐに戻していましたか)?
単車は、酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許、危険な体勢での運転のいずれかでしたか?
四輪自動車は時速30km以上の速度違反をしていましたか?
四輪自動車は、酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

単車は、他の車の正常な交通を妨害するおそれがあるときは、道路外に出るための右折をしてはなりません(道路交通法第25条の2項第1項)。
そのため、基本の過失割合は「単車:四輪自動車=70%:30%」となります。

ただし、上の各質問のような個別の事情があると、過失割合は変化することがあります。
たとえば、歩道のある片側2車線以上の道路の場合、単車の過失割合が大きくなります。このような道路では、直進車が高速走行しているのが通常であり、道路外に出るために右折する単車は、より注意すべきといえるからです。
また、上の質問に含まれてはいませんが、四輪自動車の進行方向の渋滞車両の間から単車が対向右折してきた場合、四輪自動車の過失割合が大きくなる可能性があります。なぜなら、渋滞車両が車間距離を大きくとって停止した場合、その間から車両が対向右折してくることが予測できるからです。

実際の裁判例としては、岡山地方裁判所の平成15年3月4日判決があります。
事故現場は、南北に伸びる片側2車線の見通しのよい、直線、平たんの県道で、制限速度は時速50kmでした。
7月上旬の午前7時55分ころ、普通乗用自動車は、通勤のため南北道路の南行第1車線を時速約50kmで南下していました。第2車線は渋滞していましたが、第1車線には先行する車両はありませんでした。他方、原付は、T競輪場に向かうため、南北道路の北行車線を北上し、中央分離帯の切れ目から右折して、東側にある駐車場に出ようとしました。普通乗用自動車の運転者は、第2車線の渋滞車両の間から対向右折してくる車両があるとはおよそ考えておらず、停止車両の陰から対向右折してきた原付を見て、急ブレーキをかけましたが間に合わず、衝突しました。
事故当時、T競輪場に向かう道路は工事のため通行止めになっており、代わりに、事故現場の東側の駐車場内にT競輪場に向かうための仮設道路が設けられていました。そのため、事故現場は、T競輪場への迂回路の出入口となっていました。この出入口には、「競輪場方面入り口」と書いた看板や矢印の看板等が設置されるとともに、交通整理に当たる警備員が配置されていましたが、この看板の設置や警備員の配置は競輪開催日の午前8時30分から午後5時までに限られていました。普通乗用自動車の運転者は、自身の通勤時間帯に警備員の配置等がなかったことから、事故現場が迂回路の出入口になっていることに気づいていませんでした。もっとも、競輪場に向かう道路が工事中であることは道路脇の山肌等を見ればすぐ分かる状況であり、また、毎日通勤する道路の中央分離帯の切れ目には迂回路を示す看板が終日設置されていました。
判決では、普通乗用自動車の運転者は、事故現場が迂回路の出入口になっていることに気づかずに、事故現場の手前で徐行して横断車両の有無を確認しなかったことなどが考慮され、原付:普通乗用自動車=50%:50%と判断されました。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは単車と四輪自動車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

このページの執筆者
弁護士 深田茂人(大分県弁護士会所属、登録番号33161)
大分市城崎町の深田法律事務所代表。
弁護士歴15年、交通事故の相談を800件以上担当してきました。交通事故被害者と保険会社の情報格差をなくしたいと思い、当サイトにて執筆しています。