2021.07.11 更新

右折して道路外に出るときの事故の過失割合(四輪自動車同士または単車同士の事故)

右折して道路外に出るときの事故

このページでは、右折して道路外に出る車(右折車)と道路を直進する車(直進車)の事故の過失割合を調べることができます(上図の青い車のどちらかと赤い車の事故です。上図の車の両方が単車(バイクまたは原付)であった場合も含みます)。

弁護士

事故時の右折車の動きを選んでください

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事例No864 道路外に出るために右折中の事故

道路外に出るために右折中の車と道路を直進する車の事故

道路外に出るために右折中の車と道路を直進する車の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

直進車 右折車
10 90
10 90

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

歩道のある片側2車線以上の道路でしたか?
直進車はゼブラゾーンを走行中でしたか(下図)?
ゼブラゾーンを走行する車
直進車は時速30km以上の速度違反をしていましたか?
直進車は、酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?
右折車はウインカーなど右折の合図をしましたか?
右折車は減速していましたか?
右折車は事故の時点では右折を終えていましたか(ハンドルをまっすぐに戻していましたか)?
右折車は、酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

車は、他の車の正常な交通を妨害するおそれがあるときは、道路外に出るための右折をしてはなりません(道路交通法第25条の2項第1項)。
そのため、基本の過失割合は「直進車:右折車=10%:90%」となります。

ただし、上の各質問のような個別の事情があると、過失割合は変化することがあります。

たとえば、直進車は、ゼブラゾーンを走行していた場合、過失割合が大きくなります。ゼブラゾーンは、法律によって立ち入りが禁止されているものではありませんが、円滑な交通のため、ゼブラゾーンには入らないようにして走行するよう誘導されているものであり、道路を走行中の車が入ってくることはあまり想定されないと考えられるからです。

また、直進車は、時速15km以上の速度違反をしていた場合、過失割合が大きくなります。もっとも、道路や交通の状況によっては、より低速の違反であっても、過失割合が大きくなる可能性があります。
実際の裁判例としては、東京地方裁判所の平成8年11月13日判決があります。
片側2車線でその幅員が7.4m、歩道や中央分離帯のある、制限速度が時速60kmの国道の第2車線を走行していた普通貨物自動車は、右側道路外にあるガソリンスタンドに入ろうとし、中央分離帯の切れ間付近で一旦停止し、対向する普通乗用自動車が前方約38.5m地点の第2車線を走行してくるのを発見しましたが、先に道路外に出ることができると軽信し、そのまま右折したところ、その普通乗用自動車と衝突しました。普通乗用自動車は、対向する第2車線を時速約70kmで直進していました。事故当時は早朝で交通量は閑散としていました。
判決では、普通乗用自動車(直進車):普通貨物自動車(進入車)=10%:90%と判断されています。本件道路は歩道のある片側2車線の道路でしたが、直進車の時速10kmの速度違反もある程度考慮されたものと考えられます。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは四輪自動車同士または単車同士の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No865 道路外に出るために右折待ち停止中の追突事故

道路外に出るために右折待ち停止中の車が追突された事故

道路外に出るために右折待ち停止中の車が追突された事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

直進車 右折待ち停止車
100 0
100 0

過失割合の解説

停止中の車は、動いていませんので、それ自体では事故を起こす危険がありません。
また、道路外に出るために右折することはよくあることであり、そのために右折待ちで停止する車があることは、後続車も予想できます。
そのため、基本の過失割合は「直進車:右折待ち停止車=100%:0%」となります。

ただし、個別の事情によっては、過失割合は変化することがあります。
たとえば、道路外の目的地に気づくのが遅れ、急ブレーキをかけたり、ウインカーなどの右折の合図をしなかった場合には、右折待ち停止中の車の過失割合が大きくなる可能性があります。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは四輪自動車同士または単車同士の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

このページの執筆者
弁護士 深田茂人(大分県弁護士会所属、登録番号33161)
大分市城崎町の深田法律事務所代表。
弁護士歴15年、交通事故の相談を800件以上担当してきました。交通事故被害者と保険会社の情報格差をなくしたいと思い、当サイトにて執筆しています。