道路外から道路に入る単車と道路を直進中の四輪自動車の事故の過失割合

単車は、道路を走行中の四輪自動車の正常な交通を妨害するおそれがあるときは、道路外から左折または右折をして道路に入ってはなりません（道路交通法第25条の2項第1項）。
そのため、基本の過失割合は「単車：四輪自動車＝70%：30%」となります。
ただし、上の各質問のような個別の事情があると、過失割合は変化することがあります。

実際の裁判例としては、神戸地方裁判所の平成3年11月19日判決があります。
事故現場は、幅員約6.1mのごくゆるいカーブのアスファルト舗装道路でしたが、見通しは良好で、制限速度は時速50kmでした。
原付は、A宅への新聞配達を終えての帰り、A宅の敷地内から本件道路の西行車線へ右折進入しようとして、車道の手前でいったん停止しました。他方、軽四輪貨物自動車は、本件道路の東行車線を時速約70kmで東進していたところ、前方約59.1mの地点に原付が停止しているのを確認しました。そして、そのまま約9.6m進行した時、停止している原付が自車の方向を見ていないように思われたので、注意を喚起するために警音器を2,3回吹鳴しながら、速度を落とさずに反対車線寄りにさらに約14.2m進行しました。すると、原付が、右方の安全確認を十分にすることなく、本件道路の中央部付近までゆっくりと進入してきました。軽四輪自動車は、急ブレーキをかけるとともに、右にハンドルを回して反対車線の方に避けようとしましたが、間に合わず、原付と衝突しました。
判決では、軽四輪貨物自動車が制限速度を20km超過していたことなどが考慮され、原付：軽四輪貨物自動車＝60%：40%と判断されました。

上で表示される数値（％）は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは単車と四輪自動車の事故の過失割合の数値（％）の根拠をご覧ください。

単車は、道路を走行中の四輪自動車の正常な交通を妨害するおそれがあるときは、道路外から右折して道路に入ってはなりません（道路交通法第25条の2項第1項）。
そのため、基本の過失割合は「単車：四輪自動車＝70%：30%」となります。

ただし、上の各質問のような個別の事情があると、過失割合は変化することがあります。
たとえば、単車は、道路に入る前に、道路に車の頭を少し出して待機した場合、過失割合が小さくなります。

上で表示される数値（％）は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは単車と四輪自動車の事故の過失割合の数値（％）の根拠をご覧ください。