2022.04.26 更新

追い越し禁止でない交差点の右折車を後続車が中央線を越えて追い越した事故の過失割合(四輪自動車同士または単車同士の事故)

追い越し禁止でない交差点の右折車を後続車が中央線を越えて追い越した事故

このページでは、四輪自動車同士の事故または単車(バイクまたは原付)同士の事故のうち、追い越し禁止でない交差点で右折している車を後続車が中央線を越えて追い越して事故が起きた場合の過失割合を調べることができます。
*上図の四輪自動車が両方とも単車であった場合も含みます。

弁護士

右折車は右折する前に道路中央に寄っていましたか(右折レーンがある場合は右折レーンを通っていましたか)?

上の回答のいずれにもあてはまらない場合はこちら

なお、次のいずれか1つでもあてはまる場合、追い越し禁止の交差点になります(道路交通法第30条)。

  • 優先道路でない(=交差点内に車線が引かれていない)
  • 上り坂の頂上付近
  • 急な下り坂
  • 追い越し禁止の標識・標示がある

【このページの事例とは異なる事故の過失割合を調べたい方はこちら】
このページの事例は「四輪自動車同士または単車同士」「後続車と右折車」「後続車が中央線を越えて追い越し」「追い越し禁止でない交差点」の事故です。

そのほかの事故の場合は、過失割合TOPページから質問に答えていくと、あてはまる事故のページにたどり着くことができます。

過失割合TOPページへ

事例No734 右折車が右折する前に道路中央に寄っていた事故

追い越し禁止でない交差点で右折車があらかじめ道路中央に寄った上で右折をしているときに、後続車が中央線を越えて追い越した事故

追い越し禁止でない交差点で右折車があらかじめ道路中央に寄った上で右折をしているときに、後続車が中央線を越えて追い越した事故の過失割合の目安は、以下のとおりです(上図の四輪自動車が両方とも単車であった場合も含みます)。

過失割合

右折車 追越車
10 90
10 90

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

右折車はウインカーなどの右折の合図をしましたか?
右折車は、酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?
追越車は時速20km以上の速度違反をしていましたか?
追越車は、酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

先行車が右折のために道路中央に寄っているとき、追越車は先行車の左側を通行しなければなりません(道路交通法第28条2項)。
追越車は、その違反をして、右折前に中央線に寄っている右折車をあえて中央線を越えて右側から追い越そうとしており、とても危険な運転といえます。
そのため、追い越し禁止の交差点ではなかった点を考慮しても、基本の過失割合は「右折車:追越車=10%:90%」となります。
ただし、上の各質問のような個別の事情によっては、過失割合が変化することがあります。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは四輪自動車同士または単車同士の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

道路交通法第28条1項2項
「車両は、他の車両を追い越そうとするときは、その追い越されようとする車両(以下この節において「前車」という。)の右側を通行しなければならない。
2 車両は、他の車両を追い越そうとする場合において、前車が第二十五条第二項又は第三十四条第二項若しくは第四項の規定により道路の中央又は右側端に寄つて通行しているときは、前項の規定にかかわらず、その左側を通行しなければならない。」

事例No735 右折車があらかじめ道路中央に寄らずに右折した事故

追い越し禁止でない交差点であらかじめ道路中央に寄らずに右折をした車と中央線を越えて追い越した車の事故

追い越し禁止でない交差点であらかじめ道路中央に寄らずに右折をした車と中央線を越えて追い越した車の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです(上図の四輪自動車が両方とも単車であった場合も含みます)。

過失割合

右折車 追越車
50 50
50 50

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

中央線が白色の破線(下図)でしたか?
白色破線
右折車はウインカーなどの右折の合図をしましたか?
右折車は、酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?
追越車は時速20km以上の速度違反をしていましたか?
追越車は、酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

車は、右折するときは、あらかじめ道路中央に寄らなければなりません(右折レーンがあるときは、右折レーンを通らなけれなりません)。
道路中央に寄らなかったり、右折レーンを通らずに、いきなり右折をするのは、後続車にとって予期できない危険な行為といえます。
他方、中央線を越えて追い越しをする行為にも、相当の危険が伴います。
そのため、基本の過失割合は「右折車:追越車=50%:50%」となります。

ただし、上の各質問のような個別の事情によっては、過失割合が変化することがあります。
たとえば、中央線(センターライン)が白の破線であった場合、追越車は中央線を越えて追い越すことが禁止されていないので(道路標識、区画及び道路標示に関する命令第10条・別表第6番号205)、過失割合が小さくなります。なお、白の破線だけでなく、白の実線やオレンジの実線も一緒に引かれている場合は、追い越し前に走行している側の線によります。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは四輪自動車同士または単車同士の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

道路交通法第34条2項
「自動車、原動機付自転車又はトロリーバスは、右折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の中央に寄り、かつ、交差点の中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を徐行しなければならない。」(*太字引用者)

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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このページの執筆者
弁護士 深田茂人

弁護士 深田茂人
大分県弁護士会所属
登録番号33161

大分市城崎町の深田法律事務所代表。
弁護士歴16年、交通事故の相談を900件以上担当してきました。交通事故被害者と保険会社の情報格差をなくしたいと思い、当サイトにて執筆しています。