2021.09.24 更新

高速道路の本線車道に停止中の追突事故の過失割合(停止していたことに落ち度がない場合)

このページでは、四輪自動車同士またはバイク同士の事故のうち、高速道路の本線車道に、自己の落ち度が原因ではなく停止していた車が、後続車に追突された事故の過失割合を調べることができます。

事前の整備不良による故障、ガス欠、自己に過失のある先行事故などのなんらかの落ち度があって停止していた場合はこちらのページをご覧ください。

弁護士

停止中の車は停止表示器材(下図のどちらか)や発炎筒を使用していましたか?

停止表示器材
高速道路では、故障などのために停止する場合、後続車の見やすい位置に停止表示器材を置かなければなりません(道路交通法第75条の11第1項、道路交通法施行令第27条の6)。

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事例No883 停止表示器材などを使用していたときの事故

落ち度なく高速道路の本線車道に停止していた車が停止表示器材などを使用中に後続車に追突された事故

落ち度なく高速道路の本線車道に停止していた車が、停止表示器材などを使用中に、後続車に追突された事故の過失割合の目安は、以下のとおりです(上図の車の両方がバイクであった場合も含みます)。

過失割合

停止中の車 追突した車
0 100
0 100

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

雨、濃霧、夜間などのために視界が不良でしたか?
停止中の車が停止していたのは追越車線(最も右側の車線)でしたか?
停止中の車は車道を大きく閉塞していましたか(斜めに停止するなど)?
停止中の車は、事故前に路肩に退避することが可能でしたか(車が動いたかなど)?
追突した車は時速40km以上の速度違反でしたか?
追突した車は、酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

停止中の車は、高速道路の本線車道に停止していますが、それは、もらい事故に巻き込まれたなどのためであって、自己の落ち度が原因ではありません。
そして、停止表示器材や発煙筒などを使用しており、後続車としても、停止中の車を早期に発見して事故を回避することは比較的容易であったと考えられます。
そのため、基本の過失割合は「停止中の車:追突した車=0%:100%」となります。

ただし、上の各質問のような個別の事情があると、過失割合は変化することがあります。
たとえば、停止中の車は、故障や運転手の負傷などの原因がなく、事故前に路肩に退避することが可能であった場合、過失割合が大きくなります。
他方、事故前に路肩に退避することが不可能であった場合、過失割合が0%になります。この場合は、停止中の車には何らの落ち度も考えられないからです。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは四輪自動車同士または単車同士の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No884 停止表示器材などを使用していなかったときの事故

落ち度なく高速道路の本線車道に停止中の車が停止表示器材などを使用していないときに後続車に追突された事故

落ち度なく高速道路の本線車道に停止中の車が、停止表示器材などを使用していないときに、後続車に追突された事故の過失割合の目安は、以下のとおりです(上図の車の両方がバイクであった場合も含みます)。

過失割合

停止中の車 追突した車
20 80
20 80

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

雨、濃霧、夜間などのために視界が不良でしたか?
停止中の車が停止していたのは追越車線(最も右側の車線)でしたか?
停止中の車は車道を大きく閉塞していましたか(斜めに停止するなど)?
停止中の車は、停止表示器材や発炎筒などの使用が可能でしたか(時間的余裕があったか、負傷してなかったか)?
追突した車は時速40km以上の速度違反でしたか?
追突した車は、酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

停止中の車は、高速道路の本線車道に停止していますが、それは、もらい事故に巻き込まれたなどのためであって、自己の落ち度が原因ではありません。
しかし、停止表示器材や発煙筒などを使用しておらず、後続車としては、停止中の車を早期に発見して事故を回避することが比較的困難であったと考えられます。
そのため、基本の過失割合は「停止中の車:追突した車=20%:80%」となります。

ただし、上の各質問のような個別の事情があると、過失割合は変化することがあります。
たとえば、停止中の車が、事故の前に、

  1. 停止表示器材や発炎筒などの使用が可能であったか
  2. 路肩への退避が可能であったか

によって、過失割合が変化する可能性があります。
具体的には、事故までの時間的余裕があり、故障や運転手の負傷などもなく、上記の1も2も可能であった場合、停止中の車の過失割合は大きくなります。なぜなら、事故回避のための努力を怠った面が大きくなるからです。
他方、事故までの時間的余裕がなかったり、故障や運転手の負傷などがあったりして、上記の1も2も不可能であった場合、停止中の車の過失割合は0%になります。なぜなら、停止中の車に落ち度がみられないからです。
なお、上記の1と2のどちらか一方が可能で、他方が不可能の場合、過失割合は変化しません。なぜなら、基本の過失割合はそのような状況をもとにしたものだからです。そのため、上記質問のうち「停止中の車は、停止表示器材や発炎筒などの使用が可能でしたか(時間的余裕があったか、負傷してなかったか)?」を回答しても、過失割合は変化せず、「停止中の車は、事故前に路肩に退避することが可能でしたか(車が動いたかなど)?」の回答とあわせて、過失割合が計算されます。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは四輪自動車同士または単車同士の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

このページの執筆者
弁護士 深田茂人(大分県弁護士会所属、登録番号33161)
大分市城崎町の深田法律事務所代表。
弁護士歴15年、交通事故の相談を800件以上担当してきました。交通事故被害者と保険会社の情報格差をなくしたいと思い、当サイトにて執筆しています。