2021.09.24 更新

信号機のある横断歩道を2~10m通り過ぎた直進車と歩行者の事故の過失割合(片側2車線以上の道路)

片側2車線以上の道路を直進する車が信号機のある横断歩道を2~10m過ぎた辺りで歩行者に被害を負わせた事故

このページでは、車が片側2車線以上の道路を走行し、信号機のある横断歩道を直進して2~10m過ぎた辺りで、歩行者に被害を負わせた事故の過失割合を調べることができます。

弁護士

信号の色をお選びください

歩行者の従うべき信号
横断歩道には信号機があり、その信号の規制は横断歩道の周辺に及んでいます。
そのため、信号の色が何色であるかが、過失割合に大きく影響します。

なお、車は横断歩道を通り過ぎるとき、信号に従わなければ危険がとても大きくなります。そのため、本事例のような横断歩道を通り過ぎた後での事故では、横断歩道の手前での事故と比べて、車の信号の色が過失割合により影響します。

また、本事例のように横断歩道が付近にある場合、歩行者は横断歩道によって道路を横断しなければなりません(道路交通法第12条)。
本事例の歩行者は上記法令に違反しており、その点で過失があることになります。

道路交通法第12条
「歩行者は、道路を横断しようとするときは、横断歩道がある場所の附近においては、その横断歩道によつて道路を横断しなければならない。」

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事例No71 直進車の信号が赤、歩行者の信号が青の事故

片側2車線以上の道路を車が赤信号で横断歩道を直進して2~10m過ぎた辺りで青信号で道路横断中の歩行者に被害を負わせた事故

片側2車線以上の道路を、車が赤信号で横断歩道を直進して2~10m過ぎた辺りで、青信号で道路横断中の歩行者に被害を負わせた事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
15 85
15 85

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

現場の道路には歩道(図A)又は端から1m以上離れた白線(図B)がありましたか?
歩道のある道路 路側帯のある道路
人通りの多い場所・時間帯でしたか(日中の住宅街など)?
夜(日没~日の出)でしたか?
歩行者は5歳以下又は身体障がい者(目・耳・足・平行機能)でしたか?
歩行者のほかにも複数人が横断中でしたか?
歩行者は予測しづらい動きをしましたか(飛び出し、後退など)?
車の速度は次のいずれですか?

過失割合の解説

歩行者は青信号で横断しており、その点では過失割合はありません。
しかし、付近に横断歩道があるにもかかわらず、横断歩道を横断していませんので、その点で過失割合が生じます。
そして、本事例は片側2車線以上の道路ですので、車の交通量が多いと考えられます。そのような道路では、歩行者は横断歩道によって横断することが強く要請されます。
そのため、基本の過失割合は「歩行者:直進車=15%:85%」となります。
また、上の各質問のような個別の事情によっては、過失割合が変化します。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No72 直進車の信号が赤、歩行者の信号が黄(青点滅)の事故

片側2車線以上の道路を車が赤信号で横断歩道を直進して2~10m過ぎた辺りで黄(青点滅)信号で道路横断中の歩行者に被害を負わせた事故

片側2車線以上の道路を、車が赤信号で横断歩道を直進して2~10m過ぎた辺りで、黄(青点滅)信号で道路横断中の歩行者に被害を負わせた事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
25 75
25 75

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

現場の道路には歩道(図A)又は端から1m以上離れた白線(図B)がありましたか?
歩道のある道路 路側帯のある道路
人通りの多い場所・時間帯でしたか(日中の住宅街など)?
夜(日没~日の出)でしたか?
歩行者は5歳以下又は身体障がい者(目・耳・足・平行機能)でしたか?
歩行者のほかにも複数人が横断中でしたか?
歩行者は予測しづらい動きをしましたか(飛び出し、後退など)?
車の速度は次のいずれですか?

過失割合の解説

片側2車線の車の交通量が多い道路で、歩行者は青点滅(黄)信号で横断歩道以外の場所を横断しています。
そのため、直進車が赤信号を無視していても、歩行者に過失割合が相応にあることになります。
具体的には、基本の過失割合は「歩行者:直進車=25%:75%」となります。
また、上の各質問のような個別の事情によっては過失割合が変化します。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No73 直進車の信号が赤、歩行者の信号も赤の事故

片側2車線以上の道路を車が赤信号で横断歩道を直進して2~10m過ぎた辺りで赤信号で道路横断中の歩行者に被害を負わせた事故

片側2車線以上の道路を、車が赤信号で横断歩道を直進して2~10m過ぎた辺りで、赤信号で道路横断中の歩行者に被害を負わせた事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
35 65
35 65

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

現場の道路には歩道(図A)又は端から1m以上離れた白線(図B)がありましたか?
歩道のある道路 路側帯のある道路
人通りの多い場所・時間帯でしたか(日中の住宅街など)?
夜(日没~日の出)でしたか?
歩行者は5歳以下又は身体障がい者(目・耳・足・平行機能)でしたか?
歩行者のほかにも複数人が横断中でしたか?
歩行者は予測しづらい動きをしましたか(飛び出し、後退など)?
車の速度は次のいずれですか?

過失割合の解説

歩行者も直進車もともに赤信号を無視しています。
歩行者は、片側2車線以上の車の交通量が多い道路で、横断歩道を渡っていませんので、車より交通弱者である点を考慮しても、基本の過失割合は「歩行者:直進車=35%:65%」となります。
また、上の各質問のような個別の事情があると、基本の過失割合は変化します。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No74 直進車の信号が黄、歩行者の信号が赤の事故

片側2車線以上の道路を車が黄信号で横断歩道を直進して2~10m過ぎた辺りで赤信号で道路横断中の歩行者に被害を負わせた事故

片側2車線以上の道路を、車が黄信号で横断歩道を直進して2~10m過ぎた辺りで、赤信号で道路横断中の歩行者に被害を負わせた事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
55 45
55 45

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

現場の道路には歩道(図A)又は端から1m以上離れた白線(図B)がありましたか?
歩道のある道路 路側帯のある道路
人通りの多い場所・時間帯でしたか(日中の住宅街など)?
夜(日没~日の出)でしたか?
歩行者は5歳以下又は身体障がい者(目・耳・足・平行機能)でしたか?
歩行者のほかにも複数人が横断中でしたか?
歩行者は予測しづらい動きをしましたか(飛び出し、後退など)?
車の速度は次のいずれですか?

過失割合の解説

歩行者は赤信号で横断歩道以外の場所を横断しています。そして、片側2車線以上の道路で、車の交通量が多いと考えられます。
そのため、直進車の信号が黄色であることを考慮しても、基本の過失割合は「歩行者:直進車=55%:45%」となります。
また、上の各質問のような個別の事情があると、基本の過失割合は変化します。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No75 直進車の信号が青、歩行者の信号が赤の事故

片側2車線以上の道路を車が青信号で横断歩道を直進して2~10m過ぎた辺りで赤信号で道路横断中の歩行者に被害を負わせた事故

片側2車線以上の道路を、車が青信号で横断歩道を直進して2~10m過ぎた辺りで、赤信号で道路横断中の歩行者に被害を負わせた事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
70 30
70 30

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

現場の道路には歩道(図A)又は端から1m以上離れた白線(図B)がありましたか?
歩道のある道路 路側帯のある道路
人通りの多い場所・時間帯でしたか(日中の住宅街など)?
歩行者は5歳以下又は身体障がい者(目・耳・足・平行機能)でしたか?
歩行者のほかにも複数人が横断中でしたか?
歩行者は予測しづらい動きをしましたか(飛び出し、後退など)?
車の速度は次のいずれですか?

過失割合の解説

片側2車線以上であり、車の交通量が多いと考えられます。
直進車は青信号ですが、歩行者は赤信号であり、横断歩道も渡っていません。
そのため、基本の過失割合は「歩行者:直進車=70%:30%」となります。
なお、歩行者が予想しづらい動き(飛び出し、後退など)をした場合、その動きと状況によっては、上記の基本の過失割合とは大きく異なる判断がなされる可能性があります。
また、上の各質問のような個別の事情によっては過失割合が変化します。

実際の裁判例としては、名古屋地方裁判所の平成4年4月17日判決があります。
事故現場は、車道の全幅員が約16.8mの片側2車線の東西道路と、片側1車線の南北道路とが交わる、信号機のある交差点でした。見通しは良好で、夜間でも照明の明るい場所でした。東西道路の最高速度は時速50kmに制限されていました。
車の運転者は、ウイスキーの水割り3杯位を飲酒のうえ、午前1時50分ころ、東西道路を時速約60kmで車を東進させていました。そして、本件交差点の対面信号が青色を表示しているのを確認し、これを直進通過しようとしました。歩行者は、飲酒をした後、本件交差点の対面信号が赤信号を表示しているのに、左右の安全を十分に確認することなく、東西道路の横断歩道から5.9m離れた場所を北方に向かって横断しました。車の運転者は、約16m前方に横断中の歩行者を発見し、急ブレーキをかけましたが、ほとんど減速する間もなく、車を自転車に衝突させました。
判決では、歩行者:車=70%:30%と判断されました。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

このページの執筆者
弁護士 深田茂人(大分県弁護士会所属、登録番号33161)
大分市城崎町の深田法律事務所代表。
弁護士歴15年、交通事故の相談を800件以上担当してきました。交通事故被害者と保険会社の情報格差をなくしたいと思い、当サイトにて執筆しています。