2021.09.24 更新

横断歩道を渡っていた途中で信号が変わった歩行者と青または黄信号で右折または左折した車の事故の過失割合

横断歩道を渡っていた途中で信号が変わった歩行者と青または黄信号で右折または左折した車の事故

このページでは、歩行者が横断歩道を横断中に信号の色が変わり、青または黄信号で右折または左折してきた車によって被害に遭った事故の過失割合を調べることができます(上図のように安全地帯の無い横断歩道の事故のみではなく、安全地帯のある横断歩道を横断していた歩行者が安全地帯にたどり着く前に事故も含みます)。

弁護士

車の信号と、歩行者の横断開始時から事故時までの信号は、それぞれ何色でしたか?

歩行者の従うべき信号
歩行者と右左折車のそれぞれの信号の色は、過失割合に大きく影響します。
また、歩行者は、信号の色が変わったのであれば、その変化にしたがった対応をとる必要があります。たとえば、黄色信号に変わったのであれば、速やかに横断を終わるか、横断を中断して引き返す必要があります。
もっとも、車は、横断歩道を横断中の歩行者には細心の注意を払わなければなりません。また、右折または左折をするにあたっては、注意しながら徐行しなければなりません。
そのため、基本的には、右左折車の過失割合が大きくなりやすいといえます。

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事例No45 右左折車の信号が青、歩行者の信号が青から黄(青点滅)に変わった事故

横断歩道を渡っていた途中で信号が青から黄(青点滅)に変わった歩行者と青信号で右折または左折した車の事故

横断歩道を渡っていた途中で信号が青から黄(青点滅)に変わった歩行者と青信号で右折または左折した車の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
0 100
0 100

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

歩行者は予測しづらい動きをしましたか(飛び出し、後退など)?
歩行者は12歳以下、65歳以上、身体障がい者(目・耳・足・平行機能)のいずれかでしたか?
車は、酒気帯び、居眠り、無免許、携帯電話を持って通話、カーナビ・携帯電話等を注視、減速せずに右左折のいずれかでしたか?

過失割合の解説

歩行者は青信号で横断を開始し、車も青信号で交差点に進入しており、両者ともに信号違反はありません。
もっとも、横断歩道上の歩行者は強く保護されるべきですので、基本の過失割合は「歩行者:右左折車=0%:100%」となります。

ただし、上の各質問のような個別の事情によっては過失割合あG変化します。
たとえば、歩行者が飛び出したり後退したりするなど予測しづらい動きをしたことが事故の原因となっている場合には、歩行者にも過失割合が生じます。

実際の裁判例としては、東京地方裁判所の平成18年11月27日判決があります。
事故現場は、2つの道路がやや斜めに交わる十字路交差点の横断歩道上でした。
午後10時ころ、歩行者は、バイオリンケースなどを左肩にかけながら、歩行者用信号が青のときに、歩道を出て横断歩道を渡り始めました。他方、車は、車両用信号が青のときに、歩行者の後方の道路から交差点に左折進入しました。そして、歩行者用信号が青点滅になったときに歩行者と車が衝突しました。現場は街路灯で明るかったものの、歩道橋の橋脚があって見通しが悪く、車としては、ある程度交差点に進入しないと左折先の状況を視認することが困難でした。
判決では、歩行者:車=0%:100%と判断されています。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No46 右左折車の信号が青、歩行者の信号が青から赤に変わった事故

横断歩道を渡っていた途中で信号が青から赤に変わった歩行者と青信号で右折または左折した車の事故

横断歩道を渡っていた途中で信号が青から赤に変わった歩行者と青信号で右折または左折した車の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
0 100
0 100

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

歩行者は予測しづらい動きをしましたか(後退など)?
歩行者は12歳以下、65歳以上、身体障がい者(目・耳・足・平行機能)のいずれかでしたか?
車は、酒気帯び、居眠り、無免許、携帯電話を持って通話、カーナビ・携帯電話等を注視、減速せずに右左折のいずれかでしたか?

過失割合の解説

歩行者は青信号で横断を開始し、車も青信号で交差点に進入しており、両者ともに信号違反はありません。
もっとも、横断歩道上の歩行者に対して車は細心の注意を払うべきですので、基本の過失割合は「歩行者:右左折車=0%:100%」となります。

ただし、上の各質問のような個別の事情によっては過失割合が変化します。
たとえば、歩行者は、青信号で横断を開始していますが、事故時には赤信号となっており、横断にかなり時間を要しており、その間、歩行者が後退したり立ち止まったりするなど予測しづらい動きをしたことが事故の原因となっている場合には、歩行者にも過失割合が生じます。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No47 右左折車の信号が青、歩行者の信号が黄(青点滅)から赤に変わった事故

横断歩道を渡っていた途中で信号が黄(青点滅)から赤に変わった歩行者と青信号で右折または左折した車の事故

横断歩道を渡っていた途中で信号が黄(青点滅)から赤に変わった歩行者と青信号で右折または左折した車の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
30 70
30 70

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

現場の道路には歩道(図A)又は端から1m以上離れた白線(図B)がありましたか?
横断歩道と歩道のある道路 横断歩道と路側帯のある道路
人通りの多い場所・時間帯でしたか(日中の住宅街など)?
夜(日没~日の出)でしたか?
歩行者は5歳以下又は身体障がい者(目・耳・足・平行機能)でしたか?
歩行者のほかにも複数人が横断中でしたか?
歩行者は予測しづらい動きをしましたか(飛び出し、後退など)?
車は酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

歩行者は黄(青点滅)信号では横断を開始してはいけないので、信号に違反しています。
もっとも、右左折車は徐行しなければなりませんので、徐行義務を十分に果たしていれば、歩行者を発見して事故を回避できたと考えられます。特に、横断歩道を渡っているの歩行者に対しては、細心の注意を払わなければなりません。さらに、歩行者は車に対して交通弱者といえます。
そのため、基本の過失割合は「歩行者:右左折車=30%:70%」となります。
ただし、上の各質問のような個別の事情によっては過失割合が変化します。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No48 右左折車の信号が黄、歩行者の信号が青から黄(青点滅)に変わった事故

横断歩道を渡っていた途中で信号が青から黄(青点滅)に変わった歩行者と黄信号で右折または左折した車の事故

横断歩道を渡っていた途中で信号が青から黄(青点滅)に変わった歩行者と黄信号で右折または左折した車の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
0 100
0 100

過失割合の解説

車は、黄色信号では、交差点にすでに近づいていて安全に停止できない場合を除き、交差点に進入してはいけません。
そして、車は、右折または左折するにあたっては徐行しなければなりませんので、徐行義務を果たしている限り、たとえ交差点にすでに近づいていたとしても安全に停止できないとは考えられません。
ですので、本事例では、車は交差点に進入してはならなかったはずであり、信号に違反しているといえます。
他方、歩行者は青信号で横断を始めており、信号違反はありません。さらに、横断歩道を渡っているので、強く保護されるべきです。
そのため、基本の過失割合は「歩行者:右左折車=0%:100%」となります。

ただし、個別の事情によっては過失割合が変化する可能性があります。
たとえば、歩行者が飛び出しや後退などの予測しづらい動きをした場合には、事例No45と同じように歩行者にも過失割合があるとする見解もあります。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

道路交通法施行令第2条1項
黄色の灯火 車両及び路面電車は、停止位置をこえて進行してはならないこと。ただし、黄色の灯火の信号が表示された時において当該停止位置に近接しているため安全に停止することができない場合を除く。

道路交通法第34条
1 車両は、左折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄り、かつ、できる限り道路の左側端に沿つて(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分を通行して)徐行しなければならない。
2 自動車、原動機付自転車又はトロリーバスは、右折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の中央に寄り、かつ、交差点の中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を徐行しなければならない。

事例No49 右左折車の信号が黄、歩行者の信号が青から赤に変わった事故

横断歩道を渡っていた途中で信号が青から赤に変わった歩行者と黄信号で右折または左折した車の事故

横断歩道を渡っていた途中で信号が青から赤に変わった歩行者と黄信号で右折または左折した車の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
0 100
0 100

過失割合の解説

歩行者は、横断開始時の信号が青ですので、信号違反はありません。
車は、交差点進入時の信号が黄色です。黄信号では、交差点にすでに近づいていて安全に停止できない場合以外、交差点に進入してはいけません。
そして、右折または左折する車は、徐行をしなければなりませんので、交差点に近づいていたとしても安全に停止できないとは考えられません。
ですので、本事例では、右左折車は交差点に進入してはならなかったといえますので、信号違反があります。
さらに、車は、横断歩道上の歩行者に対しては、細心の注意を払わなければなりません。
そのため、基本の過失割合は「歩行者:右左折車=0%:100%」となります。

ただし、個別の事情によっては過失割合が変化する可能性があります。
たとえば、歩行者が後退するなどの予測しづらい動きをした場合には、事例No46と同じように歩行者にも過失割合があるとする見解もあります。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No50 右左折車の信号が黄、歩行者の信号が黄(青点滅)から赤に変わった事故

横断歩道を渡っていた途中で信号が黄(青点滅)から赤に変わった歩行者と黄信号で右折または左折した車の事故

横断歩道を渡っていた途中で信号が黄(青点滅)から赤に変わった歩行者と黄信号で右折または左折した車の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
20 80
20 80

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

現場の道路には歩道(図A)又は端から1m以上離れた白線(図B)がありましたか?
横断歩道と歩道のある道路 横断歩道と路側帯のある道路
人通りの多い場所・時間帯でしたか(日中の住宅街など)?
夜(日没~日の出)でしたか?
歩行者は5歳以下又は身体障がい者(目・耳・足・平行機能)でしたか?
歩行者のほかにも複数人が横断中でしたか?
歩行者は予測しづらい動きをしましたか(飛び出し、後退など)?
車は酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

歩行者は、黄色信号では横断を開始してはいけませんので、信号違反があります。
他方、車は、黄信号では、交差点にすでに近づいていて安全に停止できない場合以外、交差点に進入してはいけません。
もっとも、右左折車は、徐行をしなければなりませんので、仮に交差点に近づいていたとしても安全に停止できないとは考えられません。
ですので、本事例では、車は交差点に進入してはならなかったのであり、信号に違反しているといえます。
また、車は、横断歩道上の歩行者に対しては、細心の注意を払わなければなりません。
さらに、歩行者は車に対しては交通弱者といえます。
そのため、基本の過失割合は「歩行者:右左折車=20%:80%」となります。

ただし、上の各質問のような個別の事情によっては過失割合が変化します。
上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

このページの執筆者
弁護士 深田茂人(大分県弁護士会所属、登録番号33161)
大分市城崎町の深田法律事務所代表。
弁護士歴15年、交通事故の相談を800件以上担当してきました。交通事故被害者と保険会社の情報格差をなくしたいと思い、当サイトにて執筆しています。