2021.07.07 更新

青・黄点滅・赤点滅信号のいずれかで右折または左折した車と横断歩道を渡っていた歩行者の事故の過失割合

青、黄点滅、赤点滅信号のいずれかで右折または左折した車と横断歩道を渡っていた歩行者の事故

このページでは、歩行者が横断歩道を横断中に、青・黄点滅・赤点滅のいずれかの信号で右折または左折してきた車によって被害に遭った事例の過失割合を調べることができます。

弁護士

信号の色をお選びください

歩行者の従うべき信号
車は右折または左折するときは、注意しながら徐行する必要があります。
また、横断歩道上の歩行者は保護されるべきです。さらに、歩行者は車との関係では交通弱者にあたります。
そのため、基本的には右左折車の過失割合は大きいものとなります。

もっとも、車は青・赤点滅・黄点滅のいずれの信号でも、交差点に進入することができますので、この点では、本事例の右左折車に違反はありません(ただし、特に点滅信号では、車の進入態様は過失割合に影響します)。

他方、歩行者が信号を守っていなければ、当然、歩行者の過失割合も生じることになります。

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事例No33 右左折車の信号が青、歩行者の信号が青の事故

青信号で右折または左折した車と青信号で横断歩道を渡っていた歩行者の事故

青信号で右折または左折した車と青信号で横断歩道を渡っていた歩行者の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
0 100
0 100

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

歩行者は予測しづらい動きをしましたか(飛び出し、後退など)?
歩行者は12歳以下、65歳以上、身体障がい者(目・耳・足・平行機能)のいずれかでしたか?
車は、酒気帯び、居眠り、無免許、携帯電話を持って通話、カーナビ・携帯電話等を注視、減速せずに右左折のいずれかでしたか?

過失割合の解説

車は青信号ですが、右折または左折するにあたっては、注意しながら徐行しなければなりません。
他方、青信号で横断歩道を渡っている歩行者は、絶対的に保護する必要があります。
そのため、基本の過失割合は「歩行者:右左折車=0%:100%」となります。
ただし、上の各質問のような個別の事情によっては過失割合が変化します。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No34 右左折車の信号が青、歩行者の信号が黄の事故

青信号で右折または左折した車と黄(青点滅)信号で横断歩道を渡っていた歩行者の事故

青信号で右折または左折した車と黄(青点滅)信号で横断歩道を渡っていた歩行者の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
30 70
30 70

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

現場の道路には歩道(図A)又は端から1m以上離れた白線(図B)がありましたか?
横断歩道と歩道のある道路 横断歩道と路側帯のある道路
人通りの多い場所・時間帯でしたか(日中の住宅街など)?
夜(日没~日の出)でしたか?
歩行者は5歳以下又は身体障がい者(目・耳・足・平行機能)でしたか?
歩行者のほかにも複数人が横断中でしたか?
歩行者は予測しづらい動きをしましたか(飛び出し、後退など)?
車は酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

歩行者は黄(青点滅)信号では横断を開始してはいけないため、信号に違反しています。他方、右左折車には信号違反はありません。
しかし、車は右左折するにあたっては注意して徐行しなければなりません。また、横断歩道を渡っている歩行者は保護されるべきです。さらに、歩行者は車に対して交通弱者といえます。
そのため、基本の過失割合は「歩行者:右左折車=30%:70%」となります。

ただし、上の各質問のような個別の事情によっては過失割合が変化します。
たとえば、人通りの多い場所・時間帯であった場合、車はより注意して運転すべきですので、過失割合が大きくなります。

実際の裁判例としては、東京地方裁判所の平成22年6月22日判決があります。
事故現場は、信号機が設置された十字路交差点のH通りの横断歩道上でした。H通りは、交差点の手前に、自転車通行帯(幅1.6m)と横断歩道(幅4.4m)があり、車線は両側で計8車線、車道幅員は約23mで、両側に歩道がありました。照明のある明るい場所の市街地であり、自動車、歩行者、自転車とも通行量が多い場所でした。
1月下旬の午後5時半ころ、普通貨物自動車(A車)は、青色信号に従って、交差点をゆっくり左折して、H通りに入ろうとしたとき、交差点内のH通りの第2車線の延長上の自転車通行帯が始まる白線の手前で、一旦停止しました。その時、A車の右側の第3車線の延長上には、トラックが停止していました。このトラックの前部がA車より前に出ていたため、A車から横断歩道の右方の見通しは不良でした。その後、このトラックが前進し出したので、A車も前進を始めましたが、目の前の横断歩道上を自転車が右方から来たため、横断歩道が始まる地点で停止しました。トラックもA車の右隣に停止しました。A車は、この自転車が通り過ぎた後、右方の確認をしないまま発進したところ、右から近づいた7歳の歩行者に衝突しました。歩行者は、歩行者用信号が青点滅のときに、A車からみて右方から横断を開始し、車道の中央線の延長上を越え、第2車線と第3車線の境界線の延長上付近まで来たところで、発進したA車に衝突しました。
判決では、歩行者:A車=0%:100%と判断されました。歩行者が7歳であったこと、人通りが非常に多い場所であったこと、A車は、幅員の広い道路で停止を繰り返しており、横断者を発見することは容易なはずであったことなどが重視されました。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No35 右左折車の信号が青、歩行者の信号が赤の事故

青信号で右折または左折した車と赤信号で横断歩道を渡っていた歩行者の事故

青信号で右折または左折した車と赤信号で横断歩道を渡っていた歩行者の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
50 50
50 50

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

現場の道路には歩道(図A)又は端から1m以上離れた白線(図B)がありましたか?
横断歩道と歩道のある道路 横断歩道と路側帯のある道路
人通りの多い場所・時間帯でしたか(日中の住宅街など)?
夜(日没~日の出)でしたか?
歩行者は5歳以下又は身体障がい者(目・耳・足・平行機能)でしたか?
歩行者のほかにも複数人が横断中でしたか?
歩行者は予測しづらい動きをしましたか(飛び出し、後退など)?
車は酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

歩行者は赤信号で横断しており、事故につながる危険な行為といえます。
他方、車は青信号ですが、右左折するにあたっては注意して徐行する必要があります。また、歩行者は横断歩道を渡っているときにはより保護されるべきです。さらに、歩行者は車に対して交通弱者です。
そのため、基本の過失割合は「歩行者:右左折車=50%:50%」となります。

ただし、上の各質問のような個別の事情によっては過失割合が変化します。
上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No36 どちらの信号も赤点滅または黄点滅の事故

赤点滅または黄点滅信号で右折または左折した車と赤点滅または黄点滅信号で横断歩道を渡っていた歩行者の事故

赤点滅または黄点滅信号で右折または左折した車と、赤点滅または黄点滅信号で横断歩道を渡っていた歩行者の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

歩行者
0 100
0 100

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

夜(日没~日の出)でしたか?
現場の道路には歩道(図A)又は端から1m以上離れた白線(図B)がありましたか?
横断歩道と歩道のある道路 横断歩道と路側帯のある道路
人通りの多い場所・時間帯でしたか(日中の住宅街など)?
歩行者は5歳以下又は身体障がい者(目・耳・足・平行機能)でしたか?
歩行者のほかにも複数人が横断中でしたか?
歩行者は予測しづらい動きをしましたか(飛び出し、後退など)?
車の信号は赤点滅でしたか?
車は酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

歩行者と車は、赤点滅と黄点滅のいずれの信号であっても、他の交通に注意して進行しなければなりません。さらに、車は、赤点滅の信号では一時停止をしなければなりません。
いずれにしても、横断歩道上の歩行者は強く保護されるべきですので、基本の過失割合は「歩行者:右左折車=0%:100%」となります。

ただし、上の各質問のような個別の事情によっては過失割合が変化します。
なお、横断歩道を渡っている歩行者の過失割合を大きくする要素は少ないので、上記各選択の回答によっては、0%:100%のままということがあります。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは歩行者と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

このページの執筆者
弁護士 深田茂人(大分県弁護士会所属、登録番号33161)
大分市城崎町の深田法律事務所代表。
弁護士歴15年、交通事故の相談を800件以上担当してきました。交通事故被害者と保険会社の情報格差をなくしたいと思い、当サイトにて執筆しています。