2021.07.11 更新

信号機のある交差点を横断する自転車と対向右折車の事故の過失割合(自転車の信号が赤)

自転車の信号が赤の交差点を横断する自転車と対向右折車の事故

このページでは、自転車が赤信号で交差点を横断していたところ、対向してきた右折車によって被害を受けた事故の過失割合を調べることができます。

弁護士

車の信号は何色でしたか?

歩行者用信号機と車両用信号機の両方がある場合、自転車が従うべき信号は次のとおりです。

  • 横断歩道を通って横断する場合は歩行者用信号
  • 横断歩道を通らずに横断する場合は車両用信号

ただし、歩行者・自転車専用信号機がある場合は、その信号に従わなければなりません。

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事例No215 自転車の信号が赤、対向右折車の信号も赤の事故

自転車と車のいずれの信号も赤の交差点を横断する自転車と対向右折車の事故

交差点を横断する自転車の信号が赤、対向右折車の信号も赤の事故の過失割合の目安は以下のとおりです。

過失割合

自転車
30 70
30 70

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

自転車はどこを横断していましたか?
隣接する横断歩道と自転車横断帯 横断歩道 自転車横断帯
自転車を運転していた人は12歳以下又は65歳以上でしたか?
自転車は酒酔い運転(まっすぐ歩けない等)又はブレーキ不良でしたか?
車は減速していましたか?
車はウインカーなど右折の合図をしましたか?
車は交差点の中央付近まで行かずに手前で右折しましたか(ショートカット右折)?
早回り右折
車が右折を開始した時点(ハンドルを右に回し始めた時点)で自転車はすでに交差点に入っていましたか?
車は事故の時点では右折を終えていましたか(ハンドルをまっすぐに戻していましたか)?
車は酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

自転車も車も赤信号無視の違反をしている点では同じです。
もっとも、右折車は直進する自転車の進行妨害をしてはなりません(直進優先。道路交通法第37条)。また、右折車は徐行しながら注意しなければなりません(道路交通法第34条2項)。さらに、自転車は車に比べて交通弱者といえます。
そのため、基本の過失割合は「自転車:車=30%:70%」となります。

ただし、上の各質問のような個別の事情があると、過失割合は変化することがあります。
たとえば、車が曲がると、直進に比べて、その動きが自転車にとって予測しづらいなどの理由から、基本の過失割合は右折車が大きくなっています。しかし、車が事故の時点で右折を終えていた(ハンドルをまっすぐに戻していた)場合は、車の右折の動きが長くあったはずですので、自転車にとって車の動きを予測する猶予がそれなりにあったといえ、車の過失割合が10%ほど小さくなります。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは自転車と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No216 自転車の信号が赤、対向右折車の信号が右の青矢印の事故

自転車の信号が赤、車の信号が右の青矢印の交差点を横断する自転車と対向右折車の事故

交差点を横断する自転車の信号が赤、対向右折車の信号が右の青矢印の事故の過失割合の目安は以下のとおりです。

過失割合

自転車
80 20
80 20

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

夜(日没~日の出)でしたか?
自転車はどこを横断していましたか?
隣接する横断歩道と自転車横断帯 横断歩道 自転車横断帯
自転車を運転していた人は12歳以下又は65歳以上でしたか?
自転車は酒酔い運転(まっすぐ歩けない等)又はブレーキ不良でしたか?
車はウインカーなど右折の合図をしましたか?
車は酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

自転車は赤信号無視の違反をしていますが、車は信号無視の違反がありません。
そのため、自転車が車に比べて交通弱者であることを考慮しても、基本の過失割合は「自転車:車=80%:20%」となります。
ただし、上の各質問のような個別の事情があると、過失割合は変化することがあります。

実際の裁判例としては、東京地方裁判所の平成18年12月25日判決があります。
車は、車道幅員が22mで片側5車線の道路の走行した後、赤信号のために本件交差点手前の右折レーンで停止しました。そして、信号が青に変わったため、停止線の手前まで進みましたが、再び赤に変わったので、停止しました。そして、また青に変わったため、右折導流帯まで進んで停止した後、信号が右折矢印になったので、右折を開始しました。自転車の運転者は、車の対向方向の道路の歩道から、赤信号で、本件交差点の横断歩道が隣接する自転車横断帯上を、車の左方から右方に向かって横断し始め、約9.5m横断したところで車と衝突しました。自転車の運転者は69歳でした。
判決では、自転車:車=70%:30%と判断されています。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは自転車と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

事例No217 対向車が青信号で交差点に入り、赤信号で右折した事故(自転車の信号は赤)

自転車の信号が赤、車の信号が青から赤に変わった交差点を横断する自転車と対向右折車の事故

交差点を横断する自転車の信号が赤、対向右折車の信号が交差点に入った時が青、右折した時が赤の事故の過失割合の目安は以下のとおりです。

過失割合

自転車
65 35
65 35

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

自転車はどこを横断していましたか?
隣接する横断歩道と自転車横断帯 横断歩道 自転車横断帯
自転車を運転していた人は12歳以下又は65歳以上でしたか?
自転車は酒酔い運転(まっすぐ歩けない等)又はブレーキ不良でしたか?
車はウインカーなど右折の合図をしましたか?
車は酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

自転車は赤信号無視の違反をしていますので、過失割合が大きくなります。
車は信号無視の違反はありません。しかし、交差点に長くとどまっており、交差点に入ってくる自転車を発見しやすい状況であったといえます。また、自転車は車に比べて交通弱者といえます。
これらを考慮し、基本の過失割合は「自転車:車=65%:35%」となります。
ただし、上の各質問のような個別の事情があると、過失割合は変化することがあります。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは自転車と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

道路交通法施行令第2条1項
「赤色の灯火 交差点において既に右折している車両等(多通行帯道路等通行原動機付自転車及び軽車両を除く。)は、そのまま進行することができること。この場合において、当該車両等は、青色の灯火により進行することができることとされている車両等の進行妨害をしてはならない。」

事例No218 対向車が黄信号で交差点に入り、赤信号で右折した事故(自転車の信号が赤)

自転車の信号が赤、車の信号が黄から赤に変わった交差点を横断する自転車と対向右折車の事故

交差点を横断する自転車の信号が赤、対向右折車の信号が交差点に入った時が黄、右折した時が赤の事故の過失割合の目安は以下のとおりです。

過失割合

自転車
45 55
45 55

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

夜(日没~日の出)でしたか?
自転車はどこを横断していましたか?
隣接する横断歩道と自転車横断帯 横断歩道 自転車横断帯
自転車を運転していた人は12歳以下又は65歳以上でしたか?
自転車は酒酔い運転(まっすぐ歩けない等)又はブレーキ不良でしたか?
車はウインカーなど右折の合図をしましたか?
車は酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

自転車は赤信号無視の違反をしていますので、過失割合は大きくなります。
他方、車も黄信号で交差点に入っていますので、その分、過失割合が大きくなります。また、自転車は車に比べて交通弱者といえます。
これらを考慮し、基本の過失割合は「自転車:車=45%:55%」となります。
ただし、上の各質問のような個別の事情があると、基本の過失割合は変化します。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは自転車と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

道路交通法施行令第2条1項
黄色の灯火 車両及び路面電車(以下この表において「車両等」という。)は、停止位置をこえて進行してはならないこと。ただし、黄色の灯火の信号が表示された時において当該停止位置に近接しているため安全に停止することができない場合を除く。」(*太字引用者)
このページの執筆者
弁護士 深田茂人(大分県弁護士会所属、登録番号33161)
大分市城崎町の深田法律事務所代表。
弁護士歴15年、交通事故の相談を800件以上担当してきました。交通事故被害者と保険会社の情報格差をなくしたいと思い、当サイトにて執筆しています。