2021.07.09 更新

信号機のある交差点を横断中の自転車とその後方の道路から右折した車の事故の過失割合

信号機のある交差点で横断中の自転車とその後方の道路から右折した車の事故

このページでは、信号機のある交差点を横断中の自転車とその後方の道路から交差点に入ってきて右折した車の事故の過失割合を調べることができます(上図の車がバイクや原付であった場合も含みます)。

弁護士

信号の色をお選びください

歩行者用信号機と車両用信号機の両方がある場合、自転車が従うべき信号は次のとおりです。

  • 横断歩道を通って横断する場合は歩行者用信号
  • 横断歩道を通らずに横断する場合は車両用信号

ただし、歩行者・自転車専用信号機がある場合は、その信号に従わなければなりません。

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事例No228 自転車の信号が青、後方の道路からの右折車の信号も青の事故

交差点を横断する自転車の信号が青、その後方の道路から右折した車の信号も青の事故

交差点を横断する自転車の信号が青、その後方の道路から右折した車の信号も青の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

自転車
15 85
15 85

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

自転車はどこを横断していましたか?
隣接する横断歩道と自転車横断帯 横断歩道 自転車横断帯
自転車を運転していた人は12歳以下又は65歳以上でしたか?
自転車は酒酔い運転(まっすぐ歩けない等)又はブレーキ不良でしたか?
車は減速していましたか?
車はウインカーなど右折の合図をしましたか?
車は交差点の中央付近まで行かずに手前で右折しましたか(ショートカット右折)?
早回り右折
車が右折を開始した時点(ハンドルを右に回し始めた時点)で自転車はすでに交差点に入っていましたか?
車は事故の時点では右折を終えていましたか(ハンドルをまっすぐに戻していましたか)?
車は酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

双方とも青信号であり、その点で違反はありません。
しかし、車は、徐行しながら注意して右折しなければなりません(道路交通法第34条2項)。また、自転車は車に比べて交通弱者といえます。そのため、車の過失割合が大きくなります。
もっとも、自転車は右側通行をしており、左側通行の原則(道路交通法第17条4項、第18条1項)に違反しています(ただし、自転車横断帯や横断歩道を通行していた場合は、左側通行違反にはなりません(道路交通法第63条の3、第63条の4))。そのため、自転車にも過失割合があるといえます。
具体的には、基本の過失割合は「自転車:車=15%:85%」となります。
なお、直進優先(道路交通法第37条)は、自転車が左側通行違反をしていることから、過失割合にはあまり影響しないと考えられます。

上の各質問のような個別の事情があると、過失割合は変化することがあります。
たとえば、自転車を運転していた人が6~12歳又は65歳以上の場合、基本の過失割合よりも、自転車の過失割合は小さくなり、車の過失割合は大きくなります。なぜなら、児童や高齢者は判断や動作が遅くなる可能性がありますが、そのような児童や高齢者が自転車に乗って公道を走っていることも予想しながら、車は注意して走行しなければならないと考えられるからです。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは自転車と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

道路交通法第34条2項(右折方法)
「自動車、原動機付自転車又はトロリーバスは、右折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の中央に寄り、かつ、交差点の中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を徐行しなければならない。」

事例No229 自転車の信号が黄、後方の道路からの右折車の信号も黄の事故

交差点を横断する自転車の信号が黄、その後方の道路から右折した車の信号も黄の事故

交差点を横断する自転車の信号が黄、その後方の道路から右折した車の信号も黄の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

自転車
30 70
30 70

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

自転車はどこを横断していましたか?
隣接する横断歩道と自転車横断帯 横断歩道 自転車横断帯
自転車を運転していた人は12歳以下又は65歳以上でしたか?
自転車は酒酔い運転(まっすぐ歩けない等)又はブレーキ不良でしたか?
車は減速していましたか?
車はウインカーなど右折の合図をしましたか?
車は交差点の中央付近まで行かずに手前で右折しましたか(ショートカット右折)?
早回り右折
車が右折を開始した時点(ハンドルを右に回し始めた時点)で自転車はすでに交差点に入っていましたか?
車は事故の時点では右折を終えていましたか(ハンドルをまっすぐに戻していましたか)?
車は酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

双方とも黄信号で交差点に入っており、その点で違反があります(道路交通法施行令第2条1項)。
しかし、車は、徐行しながら注意して右折しなければなりません(同法第34条2項)。また、自転車は車に比べて交通弱者といえます。そのため、車の過失割合が大きくなります。
もっとも、自転車は右側通行をしており、左側通行の原則(同第17条4項、第18条1項)に違反しています(ただし、自転車横断帯や横断歩道を通行していた場合は、左側通行違反にはなりません(道路交通法第63条の3、第63条の4))。そのため、自転車にも過失割合があるといえます。
具体的には、基本の過失割合は「自転車:車=30%:70%」となります。
なお、直進優先(同法第37条)は、自転車が左側通行違反をしていることから、過失割合にはあまり影響しないと考えられます。
上の各質問のような個別の事情があると、過失割合は変化することがあります。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは自転車と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

道路交通法施行令第2条1項(黄色信号)
「黄色の灯火 車両及び路面電車(以下この表において「車両等」という。)は、停止位置をこえて進行してはならないこと。ただし、黄色の灯火の信号が表示された時において当該停止位置に近接しているため安全に停止することができない場合を除く。」
「人の形の記号を有する青色の灯火の点滅 自転車は、道路の横断を始めてはならず、また、当該信号が表示された時において停止位置に近接しているため安全に停止することができない場合を除き、停止位置を越えて進行してはならないこと。」

事例No230 自転車の信号が黄、後方の道路からの右折車の信号が青から黄に変わった事故

自転車が黄信号で交差点を横断し、その後方の道路から車が青信号で交差点に入ってきて黄信号で右折した事故

自転車が黄信号で交差点を横断し、その後方の道路から車が青信号で交差点に入ってきて黄信号で右折した事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

自転車
45 55
45 55

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

自転車はどこを横断していましたか?
隣接する横断歩道と自転車横断帯 横断歩道 自転車横断帯
自転車を運転していた人は12歳以下又は65歳以上でしたか?
自転車は酒酔い運転(まっすぐ歩けない等)又はブレーキ不良でしたか?
車は減速していましたか?
車はウインカーなど右折の合図をしましたか?
車は交差点の中央付近まで行かずに手前で右折しましたか(ショートカット右折)?
早回り右折
車は事故の時点では右折を終えていましたか(ハンドルをまっすぐに戻していましたか)?
車は酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

自転車は車に比べて交通弱者ですので、車は、右折する際には、徐行しながら十分に注意をしなければならないといえます(道路交通法第34条2項)。そのため、車の過失割合は大きくなります。
もっとも、自転車は黄信号で交差点に入っており、その点で違反があります(同法施行令第2条1項)。また、自転車は右側通行をしており、左側通行の原則(同法第17条4項、第18条1項)に違反しています(ただし、自転車横断帯や横断歩道を通行していた場合は、左側通行違反にはなりません(同法第63条の3、第63条の4))。そのため、自転車の過失割合も大きくなります。
具体的には、基本の過失割合は「自転車:車=45%:55%」となります。
なお、直進優先(同法第37条)は、自転車が左側通行違反をしていることから、過失割合にはあまり影響しないと考えられます。
ただし、上の各質問のような個別の事情があると、過失割合は変化することがあります。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは自転車と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

道路交通法第17条4項(左側通行の原則)
「車両は、道路(歩道等と車道の区別のある道路においては、車道。以下第九節の二までにおいて同じ。)の中央(軌道が道路の側端に寄つて設けられている場合においては当該道路の軌道敷を除いた部分の中央とし、道路標識等による中央線が設けられているときはその中央線の設けられた道路の部分を中央とする。以下同じ。)から左の部分(以下「左側部分」という。)を通行しなければならない。」

事例No231 自転車の信号が赤、後方の道路からの右折車の信号も赤の事故

自転車が赤信号で交差点を横断し、その後方の道路から赤信号で右折した車の事故

自転車が赤信号で交差点を横断し、その後方の道路から赤信号で右折した車の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

自転車
35 65
35 65

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

自転車はどこを横断していましたか?
隣接する横断歩道と自転車横断帯 横断歩道 自転車横断帯
自転車を運転していた人は12歳以下又は65歳以上でしたか?
自転車は酒酔い運転(まっすぐ歩けない等)又はブレーキ不良でしたか?
車は減速していましたか?
車はウインカーなど右折の合図をしましたか?
車は交差点の中央付近まで行かずに手前で右折しましたか(ショートカット右折)?
早回り右折
車が右折を開始した時点(ハンドルを右に回し始めた時点)で自転車はすでに交差点に入っていましたか?
車は事故の時点では右折を終えていましたか(ハンドルをまっすぐに戻していましたか)?
車は酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

車は、赤信号無視の違反があります。また、車は、右折する際には、徐行しながら十分に注意をしなければならないといえます(道路交通法第34条2項)。さらに、自転車は車に比べて交通弱者といえます。そのため、車の過失割合は大きくなります。
もっとも、自転車も赤信号無視の違反があります。また、自転車は右側通行をしており、左側通行の原則(同法第17条4項、第18条1項)に違反しています(ただし、自転車横断帯や横断歩道を通行していた場合は、左側通行違反にはなりません(同法第63条の3、第63条の4))。そのため、自転車にも過失割合があることになります。
具体的には、基本の過失割合は「自転車:車=35%:65%」となります。
なお、直進優先(同法第37条)は、自転車が左側通行違反をしていることから、過失割合にはあまり影響しないと考えられます。
上の各質問のような個別の事情があると、過失割合は変化することがあります。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは自転車と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

道路交通法第18条1項(自転車の左側端通行の原則)
「車両(トロリーバスを除く。)は、車両通行帯の設けられた道路を通行する場合を除き、自動車及び原動機付自転車にあつては道路の左側に寄つて、軽車両にあつては道路の左側端に寄つて、それぞれ当該道路を通行しなければならない。ただし、追越しをするとき、第二十五条第二項若しくは第三十四条第二項若しくは第四項の規定により道路の中央若しくは右側端に寄るとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ないときは、この限りでない。」

事例No232 自転車の信号が赤、後方の道路からの右折車の信号が右の青矢印の事故

交差点を横断する自転車の信号が赤、その後方の道路から右折した車の信号が右の青矢印の事故

交差点を横断する自転車の信号が赤、その後方の道路から右折した車の信号が右の青矢印の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです。

過失割合

自転車
85 15
85 15

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

自転車はどこを横断していましたか?
隣接する横断歩道と自転車横断帯 横断歩道 自転車横断帯
自転車を運転していた人は12歳以下又は65歳以上でしたか?
自転車は酒酔い運転(まっすぐ歩けない等)又はブレーキ不良でしたか?
車はウインカーなど右折の合図をしましたか?
車は酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

自転車は赤信号無視の違反があります。また、自転車は右側通行をしており、左側通行の原則(道路交通法第17条4項、第18条1項)に違反しています(ただし、自転車横断帯や横断歩道を通行していた場合は、左側通行違反にはなりません(同法第63条の3、第63条の4))。そのため、自転車の過失割合は大きくなります。
他方、車には信号の違反がありません。もっとも、車は、右折する際には、徐行しながら十分に注意をしなければならないといえます(同法第34条2項)。また、自転車は車に比べて交通弱者といえます。そのため、車にも過失割合があります。
具体的には、基本の過失割合は「自転車:車=85%:15%」となります。
なお、直進優先(同法第37条)は、自転車が左側通行違反をしていることから、過失割合にはあまり影響しないと考えられます。

上の各質問のような個別の事情があると、過失割合は変化することがあります。

実際の裁判例としては、東京地方裁判所の平成20年3月19日判決があります。
事故現場は、信号機のある交差点の自転車横断帯に隣接した横断歩道上でした。本件交差点に入る前に車が走行していた道路は、最高速度毎時60kmに規制され、中央に幅員16.6mのアンダーパスが設置され、その両側に2車線がありました。その道路と本件交差点で交わるもう一方の道路は、車道幅員が22.7mあり、片側2車線でその両側に歩道が設置され、最高速度が毎時50kmに規制された道路でした。事故発生時は降雨で、路面は湿潤していました。
車は、青矢印による右折可の対面信号に従い、本件交差点を時速約30kmで右折進行しました。自転車は、対面信号が赤色表示のときに、車の右方から左方へ向かって、本件横断歩道上を横断していました。車の運転者は、前方約5.8mの地点で自転車を発見し、急ブレーキをかけましたが間に合わず、車と自転車が衝突しました。
判決では、自転車:車=75%:25%と判断されています。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは自転車と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

道路交通法第63条の3(自転車道通行)
「車体の大きさ及び構造が内閣府令で定める基準に適合する自転車で、他の車両を牽けん引していないもの(以下この節において「普通自転車」という。)は、自転車道が設けられている道路においては、自転車道以外の車道を横断する場合及び道路の状況その他の事情によりやむを得ない場合を除き、自転車道を通行しなければならない。」

事例No233 車が青または黄信号で自転車の後方の道路から交差点に入り、赤信号で右折した事故(自転車の信号が赤)

交差点を横断する自転車の信号が赤、その後方の道路から右折した車の信号が交差点に入った時が青または黄、右折した時が赤の事故

交差点を横断する自転車の信号が赤、その後方の道路から右折した車の信号が交差点に入った時が青または黄、右折した時が赤の事故の過失割合の目安は、以下のとおりです(上図は車が青信号で交差点に入っていますが、黄信号で入った場合も含みます)。

過失割合

自転車
70 30
70 30

以下の質問に回答していくと上記の過失割合の%が変化して、より詳しく調べることができます。

自転車はどこを横断していましたか?
隣接する横断歩道と自転車横断帯 横断歩道 自転車横断帯
自転車を運転していた人は12歳以下又は65歳以上でしたか?
自転車は酒酔い運転(まっすぐ歩けない等)又はブレーキ不良でしたか?
車はウインカーなど右折の合図をしましたか?
車は酒酔い(まっすぐ歩けない等)、居眠り、無免許のいずれかでしたか?

過失割合の解説

自転車は赤信号無視の違反があります。また、自転車は右側通行をしており、左側通行の原則(道路交通法第17条4項、第18条1項)に違反しています(ただし、自転車横断帯や横断歩道を通行していた場合は、左側通行違反にはなりません(同法第63条の3、第63条の4))。そのため、自転車の過失割合は大きくなります。
他方、車は、右折する際には、徐行しながら十分に注意をしなければならないといえます(同法第34条2項)。特に、車は信号違反をしているとはいえないものの、赤信号で右折するに至っていますので、その右折時には相当の注意が必要であったと考えられます。また、自転車は車に比べて交通弱者といえます。そのため、車にも過失割合があります。
具体的には、基本の過失割合は「自転車:車=70%:30%」となります。
なお、直進優先(同法第37条)は、自転車が左側通行違反をしていることから、過失割合にはあまり影響しないと考えられます。
上の各質問のような個別の事情があると、過失割合は変化することがあります。

上で表示される数値(%)は、各種法律文献を参考にして検討されたものであり、おおよその目安です。示談するときは事前に弁護士にご相談ください。
詳しくは自転車と車の事故の過失割合の数値(%)の根拠をご覧ください。

道路交通法第63条の4第1項(自転車の歩道通行)
「普通自転車は、次に掲げるときは、第十七条第一項の規定にかかわらず、歩道を通行することができる。ただし、警察官等が歩行者の安全を確保するため必要があると認めて当該歩道を通行してはならない旨を指示したときは、この限りでない。
一 道路標識等により普通自転車が当該歩道を通行することができることとされているとき。
二 当該普通自転車の運転者が、児童、幼児その他の普通自転車により車道を通行することが危険であると認められるものとして政令で定める者であるとき。
三 前二号に掲げるもののほか、車道又は交通の状況に照らして当該普通自転車の通行の安全を確保するため当該普通自転車が歩道を通行することがやむを得ないと認められるとき。」
このページの執筆者
弁護士 深田茂人(大分県弁護士会所属、登録番号33161)
大分市城崎町の深田法律事務所代表。
弁護士歴15年、交通事故の相談を800件以上担当してきました。交通事故被害者と保険会社の情報格差をなくしたいと思い、当サイトにて執筆しています。