2021.11.17 更新

痛みの後遺障害等級

痛みの後遺症が残った場合に保険会社から認定される後遺障害等級について解説します。

後遺症の程度と等級

以下のように、痛みの程度によって等級が認定されます。

12級
痛みが残ることを立証する各種検査の結果がある
14級
痛みが残ることを医師の診察やケガをした状況などによって説明できる
等級非該当
痛みが残ることを医師の診察やケガをした状況などにより説明することが難しい
非典型後遺症
上記等級にあてはまらない重い症状がある

12級が認定されるためには痛みの原因が検査などで証明できなければなりません。

等級が認定されるために必要なこと

12級が認定されるためには、MRIなどの画像検査や神経学的検査(=神経の機能を調べる検査)によって、痛みが残ることを証明する必要があります。
しかし、現在の医療水準では、痛みが残ることを検査によって証明できるとは限りません。そこで、検査による証明まではできなくとも、痛みが残ることをケガをした状況(=強い衝撃があったか)や医師の臨床結果などによって説明することができると判断される場合には14級を認定することとされています。
医師に後遺障害診断書の①欄「他覚症状および検査結果」に画像検査や神経学的検査の結果、その他の臨床所見、受傷態様などを書いてもらい、それを自賠責保険会社または任意保険会社に提出して、後遺障害等級を認定してもらいます。

他の後遺症に通常伴う痛みの後遺症である場合

鎖骨が変形した後遺症がある場合、その変形した部位に痛みの後遺症を伴うのが通常です。そのような場合には、鎖骨の変形の後遺症として12級が認定されるのみで、痛みの後遺症としては等級が認定されることはありません。
なぜなら、鎖骨が変形した場合にはその部位に痛みを伴うのが通常であることから、鎖骨の変形として認定される12級には、痛みの後遺症の分も含まれているためです。
このように、他の後遺症に通常伴う痛みの後遺症がある場合は、それらの後遺症の各等級のうち、いずれか重い方の等級のみが認定されます。
保険会社はこのようなケースを、他の後遺症に「通常派生する関係」にある痛みと表現しています。
 
【他の後遺症に通常伴う痛みの後遺症の例】
鎖骨が変形した後遺症に通常伴う痛み
やけどによる醜状の後遺症に通常伴う痛み
手足の麻痺の後遺症に通常伴う痛み

*上記の理由により、このサイトの自動計算機の「自分で等級を調べる」の④c「痛みの後遺症」では、①~④bで14級以上を入力した後遺症に通常伴う痛みは入力しないでください(欄内の説明を参照)。
なお、①~④bで13級または14級を入力した後遺症に通常伴う痛みの後遺症が12級にあたる場合は重い方の12級が認定されますが、典型的でないケースと考えられるため、自動計算機では考慮していません。そのような場合は、④cで12級の痛みの後遺症を入力し、①~④bで入力済みの13級または14級の後遺症(=12級の痛みを伴う痛み以外の後遺症)を削除してください(レアケースですので、弁護士に相談することをお薦めします)。

このページの執筆者
弁護士 深田茂人(大分県弁護士会所属、登録番号33161)
大分市城崎町の深田法律事務所代表。
弁護士歴15年、交通事故の相談を800件以上担当してきました。交通事故被害者と保険会社の情報格差をなくしたいと思い、当サイトにて執筆しています。

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